カワセミやショウドウツバメの営巣適地である川岸が洪水・自然の風化、護岸工事等により徐々に減少しています。
そこで営巣ブロックの開発、研究に取り組むとともに、鳥の安全空間やエサ場づくりを実施してきました。
設置直後から次々に営巣が行われ、人工営巣地の再生成功により、都市河川での、河川工事と野鳥の生存環境が両立・共生できることが実証されています。
環境の悪化によって、安心して営巣できる崖地が少なくなってきています
調査は古い営巣地数ヵ所で入念に行われました。
中詰土転圧状況
営巣ブロック布設・U450トラフ布設完了
U450現地調査や分析の結果、得られたデータを忠実に再現するようブロックを施工します。
上下から外敵が侵入するのを防ぐため、ひさしを設け、巣穴までの高さと側面からの距離を十分にとり、さらにブロック天端より50cm以上の盛土を行い、その上に張り芝を行って完成。
営巣場所を探し、人工の巣穴を発見。何度も安全を確かめ、雌雄交代で巣穴を掘りはじめました。
巣穴の近くの枝で、何度も交尾が見られます。産卵は毎朝1個づつ、約1週間続き全部産み終えてから抱卵が始まります。
生まれたばかりのヒナには2~3cmの稚魚を与えます。1週間もすると嘴からはみ出すほどの大型の魚も飲み込めるようになります。
ヒナがふ化してから普通3~4週間で巣立ちを迎えます。幼鳥の色彩は親鳥に比べ鈍い色で胸部は黒ずんでいます。
ヒナの巣立ち後、巣穴の深さや角度を測り、巣穴に異常はないか、その年営巣したか等を調べ維持管理しています。
【営巣ブロック上部に生える草木の処理、水処理】
巣穴内部に達するような根を張る植物の除去。ブロック上部に水が溜まったり、正面に水が流れるときには、盛り土の構造を後ろもしくは横に傾斜するよう改善する。
【営巣ブロック全面の除草、樹木の伐採】
ブロックの直前は外敵に近づけないように5mぐらいは開けた状態に保つよう木や草が生えない処置をとる。
【巣穴の管理・営巣ブロックの管理】
ブロックに隙間が生じないようにする。
【止まり木の管理】